転造タップは、下穴を塑性変形させて材料を盛り上げることで、切りくずを出さずにねじ山を成形するタップです。
切りくずを出さずにねじ山を作る仕組み
- 下穴にタップの山を押し込み、材料を谷側に盛り上げることでねじ山形状を形成する
- 切削を行わないため、加工中に切りくずが発生しない
呼び方が複数ある
- 溝なしタップ、ロールタップ、フルートレスタップ、盛上げタップ(盛り上げタップ)と呼び方は複数あるが、すべて加工方法は転造であり同じタップを指す
- 海外ではフォーミングタップ(Forming Tap)という名称も使われている
切削タップとの加工方法の違い
- ハンドタップ、ポイントタップ、スパイラルタップは切りくずを出してねじ山を形成する
- 切削によって加工するため、これらは切削タップに分類される
転造タップ特有のメリットと注意点
- 切りくずが出ないため、切りくずによるトラブルがない
- 切りくず処理が不要で、処理にかかる機械停止などがない
- 切削タップに比べて耐久性が高く、長寿命である
- 塑性変形による加工で、切削タップよりも加工トルクが大きくなる
- めねじの山頂(内径)に割れ込みができる
S-XPFシリーズ:転造タップでありながら、低トルクでの加工が可能
下穴径管理の重要性
- 転造タップは切削タップとは異なる下穴径設定が必要
- 狙うべき下穴径の範囲が切削タップよりも狭く管理が難しい
- 下穴径が適正値でないと、盛り上げ過ぎたり、盛り上げが足りなかったりして、めねじの内径を規格値内におさめることができない
- 被削材の盛り上がり性の違いにより、同じタップでも下穴径の調整が必要な場合がある
- 試し加工をしてから、下穴用ドリルの径を決定する
- 細かい下穴径調整に対応したドリルを選定することが有効
下穴径一覧表はこちらから(OSG HP>ダウンロード>技術情報>穴ねじ関連情報>下穴径一覧表)
・ 溝なしタップの加工手順
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・ RH精度とは?
・ めねじ精度とタップ精度(溝なしタップ:RH精度)