めねじにめっきを施す場合、必要となるタップのオーバサイズ量は、めっきの膜厚を基準に算出します。めっき後に適正なねじ精度を確保するためには、加工前にめっき分を見込んだ寸法設定が必要です。
めっきが施された際に、特に考慮すべき寸法は「有効径」です。メートルねじやユニファイねじのように、ねじ山角度が60°のめねじでは、直角三角形の比率(1:2:√3)に基づいて寸法増加を考えます。その結果、有効径への影響は片側でめっき厚の2倍、径全体ではその合計となるため、オーバサイズ量の目安は「めっき厚の4倍」となります。
▽参考資料: めっき厚の考え方
オーエスジーでは、JIS2級及び6H相当の精度を狙う標準タップを「STD」と表記しています。オーバサイズタップは、このSTDを基準として、「STD+1」「STD+2」といった形でオーバサイズ量を表します。
STD+1の目安は、ピッチ0.6mm以下の場合で15μm、ピッチ0.7mm以上の場合で20μmのオーバサイズです。例えば、めっき厚が5μmの場合は、4倍で20μmとなるため、STD+1が選定の目安になります。また、めっき厚が10μmの場合は40μmに相当するため、STD+2が目安となります。
▽参考資料: オーバサイズのタップとは
ゲージを選定する際は、「どのような基準で検査したいのか」という目的を明確にすることが重要です。例えば、「従来のJIS2級よりも+0.03mm大きく加工されていること」を確認したい場合には、「2級+0.03」のプラグゲージを使用します。オーバサイズのタップを使用していても、要求のねじ精度が2級の場合は2級のプラグゲージで合否判定を行います。
オーエスジーで標準在庫しているめっき前用ゲージはこちらです。
特殊なオーバサイズのタップやゲージが必要な場合は、お取引のある販売店様を通じて、オーエスジーの営業所へ見積もりを依頼してください。