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  • No : 348
  • 公開日時 : 2019/02/25 16:48
  • 更新日時 : 2025/12/17 10:56
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SUSへのタップ加工、短寿命なのは?

SUSへのタップ加工、短寿命なのは?
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回答

下穴の加工硬化がタップ短寿命の要因、ドリル加工方法(条件)の見直しでタップの長寿命化を狙う!

ステンレス鋼は加工硬化しやすい材質です。下穴の加工硬化によって、その後の加工工程であるタップの寿命が低下します。その場合における、よくある原因と対策をご紹介します。

 

よくある原因① 下穴加工に一般鋼向けの汎用超硬ドリルを使用

ステンレス鋼にとっては切れ味不足。かつ、超硬ドリルの加工条件である高速回転によってステンレスの加工硬化をひき起こす。 
内部給油式のステンレス用超硬ドリル、切れ味の鋭いステンレス用ハイスドリルを推奨。 
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ADO-SUS-3D・ADO-SUS-5D など 
・ステンレス用ハイスドリル NEXUS-GDS・EX-SUS-GDS・EX-SUS-GDR など

・ 内部給油のステンレス用超硬ドリルADO-SUSシリーズ

 

よくある原因② ステップ過多

ステンレスは擦ることによって分子配列が変わり、加工硬化が起こる。 
切りくず排出のためにステップ加工を行う場合、必要以上に細かくしないよう注意する。 
適正なステップ量の目安はドリル径の0.5倍(深めの穴や小径では0.25倍から様子見)。

 

よくある原因③ 1回転あたりの送り量が極端に低い

1回転あたりの送り量が低いと1穴を加工するのにたくさん回転する必要があり、ドリルが穴の壁面を多く擦るため加工硬化に繋がってしまう。 
ステンレス加工における適正な1回転当たりの送り量目安 
・内部給油式のステンレス用超硬ドリル ドリル径の2%~3%(φ10→0.02~0.03mm/rev) 
・ステンレス用ハイスドリル ドリル径の1.5%~2%(φ10→0.015~0.02mm/rev) 
※サイズや被削材種により条件範囲が異なります。加工にあたっては、製品ごとの切削条件表をご参照ください。

よくある原因④ 下穴径が小さく仕上がっている 

再研磨したドリルは新品の時より径が小さくなる。 
また、ハイスドリルに比べ超硬ドリルは穴の拡大代が少なく、同じ径のドリルでも小さめに仕上がる傾向にある。
タップの寿命をのばすには、規格内で内径最大値を狙った下穴径の設定が効果的である。 
ドリル径だけでなく、下穴加工後の実寸値にも留意する。

 

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