RPRGとは、工具半径補正値のことを指し、機械に「その工具の半径はいくつです」と教えるための数字です。工作機械は加工プログラムに対して、この数字をもとに、実際に主軸が動く距離を計算します。
スレッドミルでは、径補正を使用することで、プログラムを変更することなく、容易に以下の調整が可能です。
・工具径補正値を大きくすると、めねじの仕上がりは小さくなる
・工具径補正値を小さくすると、めねじの仕上がりは大きくなる
スレッドミルはエンドミルと同じく片持ちの工具であることから、加工時の工具のたわみや倒れの影響でゲージ検査に合格しない場合があります。その際、径補正を利用することで、プログラムを変更することなく、ゲージ合格までの調整を簡単に行うことが可能です。
オーエスジーが提供するスレッドミル用NCプログラム作成アプリ「ThreadPro(スレッドプロ)」では、プログラムとともに、そのねじを加工する際のRPRGが表示されます。まず、はじめにお試しいただきたい値です。
※ソリッドタイプ(めねじ用)では、現品に最小加工径(ねじ精度5H)を加工する際のRPRGが表示。
RPRGを利用することで、ゲージ合格までの調整作業時間短縮が可能です。
※管用テーパねじ用プラネットカッタの工具径補正値は、工具小端径の値となります。
また、オーエスジーのWebサイト上でご利用いただけるNCプログラム作成アプリThreadPro(スレッドプロ)を使うことでプログラムの作成時間も軽減することが可能です。
▽参考資料:NCプログラム作成アプリ ThreadPro(スレッドプロ)
※オーエスジーでは、工具径補正値をどれくらい調節すればよいかを見ることができるツールも取り扱っております。
▽参考資料:プラネットカッタ用径補正ツール