- No : 8986
- 公開日時 : 2021/04/27 11:16
- 更新日時 : 2026/10/16 16:56
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被削材の性質からの工具選定例
回答
工具は被削材名だけでなく、硬度やじん性に合わせて選定します。
被削材名だけで工具を選べない理由
- 各工具には用途や対応被削材の表示がある。
- しかし、同じ被削材でも硬度やじん性が異なる場合がある。
- そのため、性質が近い別用途の工具を選定する場合もある。
工具選定前に確認するべき項目
- 被削材がどのような状態か確認する。
- 調質材は熱処理方法やサイズによって性質が変化する場合がある。
- 最低限、硬度を確認してから工具選定を行う。
ニッケル基耐熱合金をタップ加工する場合
- ハステロイC276(18HRC程度)のタップ加工では、NI-SFTではなくEX-SUS-SFTを選定する。
- ニッケル合金という材質名ではなく、硬度を優先して選定する。
ベリリウム銅をドリル加工する場合
- ベリリウム銅(40HRC)のドリル加工では、EX-SUS-GDSではなくVPH-GDSを選定する。
- 銅合金であっても、40HRCに対応する硬度基準で選定する。
50~52HRCの調質材をドリル加工する場合
- WHO55-5Dを選定する。
- 高硬度材には適応硬度範囲に合った工具を選定する。
調質前のSKDをタップ加工する場合
- 30HRC以下であればA-SFTを選定する。
※注意:調質後で50HRC程度となった被削材には、A-SFTは適さない。
- 被削材名だけでなく実際の硬度も考慮する。
調質前のSKD61を油穴無し超硬ドリルで加工する場合
- SKDは生材の状態での硬さは極端に高い硬度ではない(30HRC以下)が、ねばさもあり加工時に負荷がかかる材質であるため、切りくず排出性と工具強度を考慮する。
- 超硬ドリルではWH55-5Dを選定する場合がある。
選定理由・・・特に超硬で製作されたドリルは欠けやすいという性質も持ち、油穴無しのドリルの場合、切りくずの滞留が負荷増につながる為、意図的に先端強度をもつWH55-5Dを選定。
- ハイスドリルではEX-GDSが適する。
選定理由・・・油穴無しのハイスドリルのEXーGDSは、母材にじん性を持ち、切れ味があっても欠けにくい為、この場合に適する。