精度表記STDとは、ねじ精度2級や6Hのめねじ相当を加工する際に推奨するタップの精度の事です。精度表記STDはタップの有効径がどれくらいの公差で管理されているかを表します。スタンダードの略となります。STD+1、STD+2などはオーバサイズと呼ばれます。
精度表記STDは、STD+1、STD+2と数字が増えるごとに、タップ有効径の公差位置が大きくなります。どれくらい公差位置が大きくなるのかはタップの種類やピッチで変わります。切削タップでは、ピッチが0.7以上でSTD+1するごとに+20μmです。ピッチが0.6以下で+15μmです。転造タップでは、ピッチに関係なく、STD+1するごとに+12.7μmです。
タップ精度STDは、一般用のタップやSUS用のタップ等のように用途やサイズごとで、ねじ精度2級や6Hのゲージ合格を狙いやすいように設定されています。そのため、同じねじサイズでもタップの種類が異なるとタップ精度が変わる場合もあります。
用途としては、一般機械の締付け用が2級相当となります。5H(M1.4以下)。5HでもM1.6以上は1級相当となります。
テクニカルデータ「ねじ」抜粋