ポイントタップでのねじ加工で問題点としては、切りくずが被削材から離れるのは、タップ食付き部が完全に貫通した時です。下穴の途中でポイントタップを逆回転させた場合、タップの切削部分から離れた切りくずは被削材につながったままの状態になります。その状態で、タップを逆転してしまうと被削材につながったままの切りくずがタップに噛みこんでしまい、タップの欠けやねじの不良の原因になってしまう恐れがあります。
ポイントタップ使用時のコツ
タップを貫通させる長さを確認下さい。
※貫通白の目安はポイント溝が抜けるくらいです。可能であれば、食付き+2山以上に対して余裕分を加味し、食付き部+3山分程を貫通させると良いでしょう。その際に、サイズによっては突出しセンタがついている為、その分も忘れずに加算しましょう。
加工深さ 計算例
板厚10mmの貫通ねじ加工
EX-POT M6×1 食付き5P (突出しセンタ2.6mm)
タップ加工深さ
= 板厚10mm + (食付き 5 山 + 余裕分3山 ) + 突出しセンタ 2.6mm
= 10 + ( 5 + 3 ) + 2.6
= 20.6(mm)
このように、下穴の口元から20.6mmタップを下げるという計算ができます。
切りくずの離れが良くない場合には、余裕分を加えて調整ください。