ユニファイねじは呼びのインチ表記をmmに換算することができます。
例えば1/2UNCの場合、
１インチ＝25.4mmですから、
25.4×1/2＝12.7ｍｍ
がおねじの外径・めねじの谷の径であると、計算することができます。
しかし、同じ呼びの1/2でもPTの場合は、基準外径は、20.955mmとされています。
なぜ、同じ1/2でもUNCとPTでは、12.7mmと20.955mmの様に寸法が異なるのでしょうか。
理由は、①呼びが指し示す位置の違いと、②パイプ形状の変化にあります。
①呼びが指し示す位置の違い
元々、ガス管のねじは、パイプが水などの内容物をどの位通せるかの内径が重要であるため、パイプの内径基準（1/2インチ）でねじの呼びも表していました。つまりねじ側の寸法ではなかった訳です。
それに対し、ユニファイなどの平行ねじは、おねじの外径・めねじの谷の径が呼びとして表されています。
②パイプ形状の変化
昔に比べパイプの強度が上がるなどの技術の進歩や、軽量化の需要とともに、パイプの肉厚が薄くなるようにパイプの内径が大き目に、そしてパイプの薄さに合わせてねじのサイズも大き目に改正されました。
昔はねじの呼びに使われていたパイプの内径も、1/2インチから機能的なサイズに変更されたため、現在はパイプ側の寸法にも1/2である箇所は規格上どこにも無いのです。
①②の理由により、現在の管用ねじの基準寸法となりましたが、1/2などの昔の呼びはそのまま使用している為、呼びのインチサイズを計算で基準寸法に換算できるサイズにはなっていないのです。
（参考：JIS B0202・B0203：1982解説）
