スパイラルタップの使用手順
①タップの内径の大きさで下穴をあけます
②スパイラルタップの切削条件を選定します
上記のタップ工具径と、被削材ごとの範囲内の切削速度より、回転速度(min-1)(=S)を算出します。
主軸の回転速度【min-1 】 = Vc(切削速度) × 1000 ÷ Dc(工具径) ÷ 3.14
タップの送り速度(=F)は1回転1ピッチなので、同じく上記資料のピッチを回転数に掛けた値を算出(mm/min)。
これで、工具を動かす回転速度と送り速度が算出できました。
③そのタップを有効深さまで加工します。
④逆回転でタップを抜きます
⑤図面指示のゲージを使って検査します。
⑥ゲージ検査に合格すれば、完了です。
スパイラルタップは止まり穴だけでなく通リ穴も加工出来ます。
注意点としては
・切りくずが絡まる
スパイラルタップは切りくずがシャンク側に上がっていく為、タップに切りくずが絡まってしまう事があります。
対策方法
回転数を上げて、遠心力で切りくずを回転方向へ飛ばします。(AーSFTは高めの条件に対応します。)
深穴用タップ(MS-DH-SFT等)を使用する事で、絡まりにくい切りくず形状を狙います。
切りくずが出ない転造タップを使用します。
・切りくずが噛みこむ
有効ねじ長さがねじ径の2倍を超えるような場合、切りくずがうまく排出できず噛みこんでしまう事があります。
対策
下穴径をカタログ掲載範囲の大きめを狙いましょう。
切削速度を調節します。
切削油の潤滑性を上げます。(水溶性なら濃度を上げる。)
深穴用のタップ(MS-DH-SFT等)を使用します。
有効ねじ長さが2D以下なら、EXZーSFTをおすすめします。
・タップの底あたり
タップが下穴の底に当たると折損することがあります。
対策
有効ねじ長さに対して、必要な下穴深さを確認しましょう。
・
タップ下穴深さの考え方
※ステップ加工はドリルと違い切りくずがタップ ねじ部に噛みこむ為、あまり 推奨しません。