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  • 公開日時 : 2019/02/25 16:48
  • 更新日時 : 2024/03/07 14:46
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SUSへのタップ加工_寿命低下対策_下穴加工の見直しをする際の注意点とは?

SUSへのタップ加工 寿命低下対策 下穴加工の見直しをする際の注意点とは?
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回答

加工硬化に注意しましょう。

ステンレス鋼は加工硬化しやすい材質です。下穴の加工硬化によって、その後の加工工程であるタップの寿命が低下します。

 

よくある原因① 下穴加工に一般鋼向けの汎用超硬ドリルを使用

切れ味が一般鋼向けで、かつ、超硬ドリル条件の高速回転による高い熱がステンレスの加工硬化を起こしやすくなります。対策としては、切れ味の鋭いステンレス用ハイスドリルを使用、もしくは、内部給油のステンレス用超硬ドリルであれば、加工硬化を少なく下穴が加工出来ます。

・ 内部給油のステンレス用超硬ドリルADO-SUSシリーズ

 

よくある原因② ステップ過多

ステンレスは擦る事によって、分子配列が変わり、加工硬化がおこります。ステンレスは切りくずがボリュームを持ちやすく、ステップ加工は大変有効ですが、必要以上に行うことで下穴内側をこすってしまい加工硬化につながります。まずは、ドリル径の0.5~1倍を1回当たりのステップ量の目安としてください。

 

よくある原因③ 1回転あたりの送り量が極端に低い

ドリルの切削条件で、1回転あたりの送り量が低いと1穴を加工するのにたくさん回転する必要があります。すると、合わせてドリルと加工した穴が擦る機会が増えてしまい加工硬化につながってしまいます。ステンレス用ハイスドリルの場合、1回転あたりの送り量として、ドリル径の1.5%~2%を目安としてください。内部給油のステンレス用超硬ドリルでは、ドリル径の3%~4%が目安となります。サイズや被削材によって条件範囲が異なりますので、カタログ条件表を守ってお使いください。

 

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